舞と琵琶　～選擇寺と博多の女～

　　　～公演までの歩～

近松門左衛門のゆかりを辿るなか、私たちは、遊女・雪友と選擇寺にたどり着きました。

580人の遊女の檀那寺でもある寺で、唯一名の残る遊女・雪友の命日に営まれていた「紫陽花忌」は、時の流れとともに途絶えておりましたが、今年、新たなご住職を迎え、公演と共にその灯がふたたびともされようとしております。

雪友を偲び、博多の町を静かに支えた女性たちの面影を、舞と音にのせて捧げるこの日――

この公演は、雪友への追慕と、女性たちへの静かな讃歌でございます。